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読めば分かるインターンシップ 成功Xクン、失敗Yクン



6月のある日。海山大学経済学部に通う、3年生のXクンとYクンは、ゼミの授業で久しぶりに4年生の先輩に会った。

Xクン 先輩、お久しぶりです。私服ってことは、就職決まったんですか?
先輩 うん。●●電機から先週内定をもらってね。
Yクン すっげー、●●電機ですか。そういえば、僕たちも秋から就活か。先輩、今のうちにやっておいた方がいいこと、何かありますか?
先輩 そうだなぁ。夏にインターンシップを受けるなんてどう?僕も2社行ったんだけど。
Xクン そういや、オレ、就職のこと、全然考えてないからなぁ。行ってみようかな?
Yクン それって、やっておくと就活に有利ですか?
先輩 僕の場合、すごく役に立ったよ。
Yクン じゃ、行きます。で、どうすればいいんですか?
先輩 大学の就職部で紹介してくれることもあるし、インターンシップ情報専門のサイトがインターネット上にもある。また、就職情報のサイトに載っていることもあるよ。
Xクン 面白そうですね。ありがとうございました。

●ワンポイントアドバイス
「えっ!?夏のインターンシップは、もう間に合わない!?」と焦っているあなた。冬休みや 春休みに実施する企業もあるので、今から準備をして、これからの参加をめざすのも1つの方法です。


就職部で。Xクンがインターンシップの相談に訪れている。

職員 これが、インターンシップの情報サイトだよ。
Xクン ええっ!? こんなにあるんですか? 参ったなぁ。
職員 でもたくさんの企業が実施しているからといっても、人気企業は採用試験並に厳しい選考があるから、選び放題というわけでは決してないんだ。
Xクン えっ!? 選考があるんですか?
職員 エントリーシートや面接で参加意思や興味を厳しくチェックする企業も、結構あるよ。
Xクン 参ったなぁ。僕、就職のこと、何にも考えてないんです。人と話すのが好きだから、販売とか営業かなぁと思ったり。あとは料理とか好きなんで、食品会社なんて面白いかなぁとか。
職員 そうか。じゃぁ、小さな企業なんだけれど、毎年ウチの学生を受け入れているA社はどうだろう? 大手スーパーなどにテナントで入っている惣菜チェーンだけれど、きめ細かく指導してくれると評判がいいよ。
Xクン A社ですか。僕、商品を買ったことが何度かありますよ。親近感もあるし、そこでインターンシップしようかな?
職員 では、担当者に連絡して応募について問い合わせてみよう。

●ワンポイントアドバイス
就職部に相談にいくと、興味に合った企業や仕事を紹介してくれたり、不安や悩みを解消してくれることが多い。


就職活動前の面接対策にしたいと思い、インターンシップへの参加を希望するYクン。IT企業へインターンシップの面接に行く。

─── 「就職活動前に企業や仕事のことをよく知って、面接対策にしたい」というインターシップ参加理由ですでに10社の企業に落とされてしまったYクン。
気持ちも新たに再度情報を検索し、Cシステム会社への面接に行くことになった。

面接官 あなたは、IT企業についてほとんど知らない。しかし知らないから、ゼロから始めていろいろ吸収していきたいということですよね。
Yクン はい、そうです。意欲はありますので、これから主体的に勉強し、いろいろなものをより多く学んでいきたいです。
面接官 当社はベンチャー企業です。『創立スタッフと社員の意欲』=『今までの歩みと実績』なんですよ。同じ気持ちを持つ学生なら、大歓迎です。あなたをインターンシップ生として迎えたいと思います。
Yクン はいっ。ありがとうございます。
─── 帰り道。
Yクン あんなこと言っちゃったけど、大丈夫かな? 仕事大好き人間みたいな社員ばっかりだったし。

●ワンポイントアドバイス
専門知識の有無よりも、興味や関心、そして参加への意欲がどのくらいあるのかが、インターンシップの質を決める。だから、企業もそこに注目して参加者を決定する。


Xクン、インターンシップ先の惣菜チェーンA社のスーパーマーケットで。閉店後の店舗で後かたづけをしている。

店長 おっと。Xクン、悪いんだけど、上の階の家電売場に行って、ちょっと天気予報を見てきてくれないかなぁ?
Xクン 天気予報、ですか?
店長 そう。このあたりの予報だけでいいから。湿度と気温もチェックして。
─── Xクン、天気予報を見てくる。
Xクン 店長、明日は昼過ぎから雨だそうです。それで朝からムシムシして、雨が降る前には湿度が70%を越え、最高気温は31度だそうです。
店長 雨は、どのくらい降るって?
Xクン 夕方5時頃にはやむらしいですが、それまでは土砂降りだって言っていました。
店長 そうか。じゃぁ、午後は客足が落ちるな。それから蒸すんじゃ、脂っこいものの仕入れは押さえて、さっぱり系、特に酸味の強いものを重点的に売っていこう。あ、今日の売上げデータある? 見せて。
Xクン はい。天気予報で、明日の売上げを予測するんですね! 気がつかなかったなぁ。
店長 儲けるために商品を売っているんだから、当たり前だよ(笑)。損は出したくないし、利益は出したいからね。
Xクン 店長、天候以外にどんなものが、どんなふうに売上げに影響するんですか?
店長 そうだなぁ、たとえば…。

●ワンポイントアドバイス
1)一見、アルバイトと変わらないように見えるインターンシップもある。しかし、企業の狙いは、どんなふうにビジネスが運営されているのかや、そこで何が必要なのかを学び取ってもらうことなのだ。そして「学び取る」ためには、自ら興味を持ち、積極的に働きかけていくことが不可欠だ。
2)企業は実習中の態度や成果を評価する。だから、アドバイスを与えてくれる社員はあなたの良き観察者。実習中もマメに、自分の考えについて意見を求めたり、長所や短所を指摘してもらうことを心がけると良い。


Yクン、インターンシップ先のシステム系B社で。社員がせわしくバタバタ働いている社内。その中でパソコンの前にぽつんとYクンが座っている。所在なげにマウスを動かしたり、キーボードを叩いたりしている。

社員 Y君、同業他社との比較レポート、出来た? 完成していなくてもいいから、今までのところでわかったことと、今後の見通しを教えてくれない? 15分後に会議室1で、いい?
Yクン ええっ!? 15分後ですか? それはちょっと…
社員 だから、途中まででいいから。いいね?
─── 15分後、会議室1にて。
社員 今までに何がわかったの?
Yクン 同業他社については、C社、D社、E社についてざっと見ただけなんです。
社員 それで?
Yクン 一番規模が大きいのはD社で、売上げはE社が健闘していて、この会社は規模が一番小さいです。一番社員の平均年齢が低いのはC社です。会社が出来たのが新しいからだと思います。
社員 キミは、何のために比較しているわけ? それじゃ、会社概要をコピーして、小学生に質問をした時の答えと変わらないじゃないか。
Yクン でも比較しろっていうから。
社員 何のために比較するか、考えた? ウチの独自性を発見したり、今後の戦略のヒントを探すためだよ。何を考えているんだ!
Yクン でも、そういう視点で比較しなさいとか方法とか教えてくれなかったですよね?
社員 見ての通り、ウチはみんな忙しいんだよ。君が『ぜひウチで、意欲的に学びたい』というから受け入れたんだ。わからないことがあったら、自分から質問しなさい。やる気のない報告は、もう二度と聞きたくない。明日までに今後の調査の方針を決めて、報告しなさい。わかったね。これがラストチャンスだ。
Yクン (独り言)毎日毎日、ココに通って8時間も過ごして、僕なりに考えたり悩んだりしているのに、何で怒られなくちゃいけないんだ? しかもお金はくれないし。バイトしていた方がよかったな。

●ワンポイントアドバイス
1)B社に限らず、どこの企業も多忙。なのに、インターンシップを受け入れるのは、学生の「学びたい、自らの力で何かを掴みたい」という気持ちをサポートしたいから。意欲のない学生の参加はお荷物。受け身の態度は禁物だ。また一般的に報酬は支払われないので、体験自体を生かせないと、双方にとって時間や労力の無駄になる。
2)Yクンの場合は、積極性に大きく欠けていることが問題だ。しかし、「思っていた仕事と違った」、「期待していた内容ではない」といった現実とのギャップが、参加意欲を減退させることもある。その時も率直に担当社員に相談するといい。新たな視点を与えてくれたり、内容を変更してくれることが期待できる。
3)企業が嫌うのは、採用選考で他社のインターンシップの悪口を話す学生。「私は、3年次の夏にF社のインターンシップに参加しましたが、社員の方が協力的でなくて…」などと話すのは言語道断。せっかくの機会を生かせないばかりか、他人のせいにする学生は採りたくないということ。

◆ ◆ ◆
いかがだろう? インターンシップの成功の鍵は、「何かをつかみ取ってやろう」、「ビジネスのココが知りたい」などの意欲と、それに裏打ちされた行動なのだ。待っていては何も始まらない。

インターンシップを希望する学生の中には、「ぜひここで働きたいから、この会社でインターンシップを」という人もいる。しかし、インターンシップ時の評価が採用選考に反映されることは、特に夏の場合はほとんどない。それよりも広く長く「就職」(「就職活動」ではない)に向き合っていくためのきっかけや視点を手に入れることを、参加の目的に据えて欲しい。そしてあなたが、強い意欲や関心を持てば、周りの社員も驚くほど親切に、いろいろな示唆やアドバイス、知識を授けてくれる。頑張っている人に対しては、誰もが応援したくなるからだ。

中には、就職活動を始めたところ、志望を決められなくて、以前インターンシップに参加した企業の社員に相談にいったという学生もいる。つまり、培った人脈は、その後も活用できる。

また、参加後はそのままにせず、自分なりに得たことや持った興味、あるいはうまくいかなかったことや改善すべき点などを振り返り、自分の進路をどう選んでいけばいいかを考えて計画を立てよう。このように自ら考え、実践していった経験や失敗から学び取る機会をできるだけ多く持つことが、充実した社会人生活をスタートさせる。楽しみながらいろいろなものを吸収し、それをもとに自分の進路を見極める機会として、インターンシップをぜひ役立てて欲しい。
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